壱、お天気系闇鍋

私は、以前関東に住んでいる頃、波乗りに親しんでいました。あまりに都内では遠いので海まで歩いて数分の場所に移り住んだほどでした。
当然、波乗りですから、波が無ければ話しになりません。また、風がオンショア(海からの風)ではジャンクと呼ばれ条件が良くありません。綺麗に崩れる肩〜頭サイズ以上でオフショア(陸からの風)の時が楽しくなるのです。
年に数回の台風からの贈り物である、長周期の大きなウネリと風とのかね合わせの予想も含めて、波乗りなのです。
台湾付近で動きの遅い台風でも、二日あればウネリが届くとか、梅雨前線の位置によってはウネリが届き難いとか、この進行方向では、一気にサイズが上がり、そのままクローズアウトとなるが、鎌倉へ行けば何とか乗れるとか色々な要素がありそれを予想する事は、楽しい事でもあり、特に台風の最高の波と事故も紙一重。天気図から真剣に風と波をイメージしていました。
そのイメージと危険回避の勘は今でも何となく感じるところがあります。


その一   擬似好天(ダマシ天気)

平成17年12月17日(土)
朝、おきてみたら、いい天気である。?ありゃ?
こんな上天気なハズはない。TVで天気予報をみたら、低気圧が佐渡沖にある。ダマシ天気である。こんな、好天は、数時間、長くて半日程度と思う。


この佐渡沖の低気圧が抜けたあと、一気に天気が荒れてくる。このような、パターンを擬似好天という。
「あら、良い天気」などと、迂闊に行動した場合、数時間後から半日後位には酷い荒天に出くわすという。
逆に、登山のエキスパートと呼ばれる方々は、この擬似好天を利用してアタックをかける作戦もあるようです。しかし、これは天気図を正確に読み書きできる登山もさることながら、山岳気象に精通したエキスパートのみが可能な行動方法だと思います。
とても、私のレベルでは想像・理解できない方法です。
朝、9時過に快晴でしたが変な南東風が吹いていました。気温も高め。
13時には山は既に荒れているようでした。
14時には雨が降り出し、
16時にはミゾレに変わり、
19時には雪が強く降り出しました。
おそらく、これから気圧の傾斜がキツくなり風が吹くと想像しています。
明日の朝までにどれくらい降るのだろうか?

ただ、今回の場合、低気圧の直ぐ後ろ側の気圧の傾きがあまりキツくないためか、天候悪化のペースは比較的ゆっくりでした。


17日6時の衛星写真 まだ、晴天域に入っている。 05年12月17日6時天気図
05年12月9時20分新発田市内より 05年12月20日9時20分 南東風が吹いている。変な雲だ
17日13時の衛星写真。雲に覆われている。 05年12月17日12時天気図
17日13時もう、山は荒れているだろう。 17日18時天気図。低圧部に囲まれているので、吹き出しは弱い
17日16時新発田市内もミゾレに。 18日9時予想図。長続きしないだろうが相当荒れそう。

朝、おきて天気が良くても、急変することがあります。この擬似好天も怖い気象現象の一つだと思います。

上記、天気図・衛星写真は、気象庁のHPより引用致しました。 (利用趣旨等、e-mailで届けましたところ、以下返信がまいりました。)



気象庁ホームページの天気図、気象衛星画像につきてましては、出所を明示していただければ、引用は可能です。
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〒100-8122 
 東京都千代田区大手町1−3−4
  気象庁総務部総務課
          ホームページ担当




その二   フェーン現象

新潟を含む、北陸地方で主に初夏〜秋に時々現れます。日本海に台風或いは低気圧が通過する時、日本海側の気圧が下がります。夏或いは、夏前後ですので、太平高気圧がある程度、勢力が強いので太平洋側から日本海側に向かい風が流れますが風は山に沿って、上昇する時熱を放出して、山を下る時に温度を上昇させます。
基本的には、日本列島で中央山岳地帯を境に風上は温度が低く、雨(或いは雪)となり、風下側は温度が上がり、晴れやすくなります。

日本海に台風がある時、風上になる太平洋側は、雨がちで気温も上がりません。反対に新潟は乾いた暑い風が吹き込みます。
反対に冬場は基本的に西高東低となりますので、日本海側は寒冷湿潤、太平洋側は温暖とは言いませんが、日本海側と比較して気温が高く、乾燥が続きます。


2006年9月16日から18日にかけての連休に合わせた様に台風13号が九州の南海上から九州北部を通過して、日本海に抜け日本海中央部を通過して20日北海道に再上陸してオホーツク海で温帯低気圧となった。

この頃、私は2泊で飯豊に入りたいと考えていたが、台風の進路によっては強風で難儀することを考え早々に中止を決めていた。

フェーン現象がおきている間は、稜線上は大雨の心配は要らないだろうが、東風〜南風の強風(20m前後?)に見舞われる可能性があるし、台風の北上に伴い、風が西に廻ると今度は日本海側から雨雲を伴って吹き返しの風が吹く可能性があり、この吹き返しの風が何時から吹くかは台風の進行スピードの全て依存するので20q程度の速度がいつ50q程度の速度になるのやら、速度が上がらぬものなのか不透明であり、稜線の避難小屋で閉じ込められるのは避けたかった。

そんな理由で山行を見合わせ岩登りトレーニングをしていたが、とても暑かった。

日時 気温℃ 風向 風速m/s 湿度% 気圧hPa 日照h 降水mm
2006/09/17/22 23.5 南東 6.1 66 1,008.3 0.0 0
2006/09/17/23 23.1 南東 9.1 65 1,007.3 0.0 0
2006/09/17/24 23.0 東南東 9.0 65 1,006.3 0.0 0
2006/09/18/01 22.8 南東 14.0 66 1,006.2 0.0 0
2006/09/18/02 22.9 南東 12.0 66 1,006.0 0.0 0
2006/09/18/03 23.4 南東 10.0 65 1,005.2 0.0 0
2006/09/18/04 23.2 南東 10.0 68 1,004.6 0.0 0
2006/09/18/05 23.1 南東 9.0 70 1,004.3 0.0 0
2006/09/18/06 23.5 南東 11.0 67 1,003.6 0.0 0
2006/09/18/07 24.1 南東 11.0 65 1,003.5 0.0 0
2006/09/18/08 25.0 南東 12.0 64 1,002.8 0.3 0
2006/09/18/09 26.5 南東 13.0 61 1,002.5 0.8 0
2006/09/18/10 28.8 南東 12.0 55 1,002.0 0.9 0
2006/09/18/11 30.1 南東 12.0 53 1,000.9 1.0 0
2006/09/18/12 31.1 南東 14.0 52 1,000.3 1.0 0
2006/09/18/13 32.0 南東 9.0 51 999.6 1.0 0
2006/09/18/14 32.4 南東 10.0 50 999.0 1.0 0
2006/09/18/15 32.4 南東 9.0 50 998.6 1.0 0
2006/09/18/16 31.9 南東 9.0 51 998.7 1.0 0
2006/09/18/17 30.8 南東 8.0 55 998.8 1.0 0
2006/09/18/18 29.1 南東 7.0 63 999.6 0.6 0
2006/09/18/19 28.4 南南東 6.0 66 1,000.2 0.0 0
2006/09/18/20 28.0 南南東 5.0 66 1,001.0 0.0 0
2006/09/18/21 27.5 南南東 5.0 67 1,001.9 0.0 0
2006/09/18/22 24.8 西南西 4.0 77 1,003.1 0.0 0
2006/09/18/23 24.4 南西 4.0 76 1,003.8 0.0 0
2006/09/18/24 24.0 南南西 3.0 77 1,004.5 0.0 0
2006/09/19/01 23.9 南西 3.0 76 1,004.7 0.0 0
2006/09/19/02 23.8 南西 3.0 77 1,005.2 0.0 0
2006/09/19/03 23.6 南西 3.0 76 1,005.6 0.0 0
2006/09/19/04 23.5 西南西 6.0 74 1,006.2 0.0 0
2006/09/19/05 23.4 西南西 6.0 72 1,006.9 0.0 0
2006/09/19/06 23.3 西南西 6.0 71 1,007.3 0.0 0
2006/09/19/07 23.2 西南西 6.0 71 1,008.1 0.0 0
2006/09/19/08 23.2 西南西 6.0 71 1,008.4 0.0 0
2006/09/19/09 23.3 西南西 5.0 71 1,008.9 0.0 0
2006/09/19/10 22.9 西南西 6.0 73 1,009.6 0.0 0
2006/09/19/11 23.0 西南西 4.0 68 1,009.6 0.0 0
2006/09/19/12 22.7 西南西 5.0 71 1,009.4 0.0 0
2006/09/19/13 22.7 西南西 3.0 71 1,009.4 0.0 0
2006/09/19/14 22.6 南西 3.0 72 1,009.4 0.0 0
2006/09/19/15 21.0 南南西 3.0 81 1,009.7 0.0 0
2006/09/19/16 20.8 南西 3.0 85 1,009.8 0.0 0
2006/09/19/17 21.1 南南西 3.0 82 1,010.1 0.0 0
2006/09/19/18 20.5 南南西 2.0 86 1,010.4 0.0 0




北陸に閉塞前線が近づいてきた。 前線は新潟、山形県境へ 気圧の傾きは緩やかに 北陸は大きな被害もなく台風は通過
九州に台風本体の雲 東海地方沖に活発な雲 日本海側は晴天域 台風は北海道に向かう





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